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工務店の自立した組織づくりには「コーチング」が適している?

工務店の自立した組織づくりには「コーチング」が適している?

組織の成長には業務の仕組み化だけでなく、メンバーの自律的な行動が重要です。本記事では、業務の仕組みを整えた後も持続的な成果を促進する「コーチング」の役割と効果を解説。組織内での当事者意識を引き出し、社員一人ひとりが主体的に成長するためのアプローチをご紹介します。

組織の自立と成長を実現する「コーチング」

企業活動において、効率的で成果を上げる組織を作るためには、業務を誰もが同じ手順で行えるようにする「仕組み化」が重要です。しかし、多くの企業では「仕組み」を整えたとしても、実際には想定通りに業務が進まないという問題が発生することが多いのが現実です。その原因のひとつとして、仕組み化だけでは解決できない「感情」や「モチベーション」といった心理的要素が存在します。これらの要因が、組織内での受け身な姿勢や当事者意識の欠如を招き、結果的に業務が滞る一因となるのです。

このような心理的な課題を解決し、組織がより自律的に動けるようにするために、「コーチング」という手法があります。本記事では、組織内でのコーチングの活用方法とその効果について解説し、企業における自立した組織づくりのためにコーチングがどのような役割を果たすのかを掘り下げていきます。

コーチングが組織の自立を促進する理由

日頃、業務効率化を目指した「業務改善」「仕組みづくり」のコンサルティングを行っていますが、一番難しいのはそれを実践・継続していくことだと常々感じています。経営者や管理職の方々にも、実践・継続といった部分で悩みを抱えているのではないでしょうか? 

コンサルティングでは、こちらのノウハウやこれまでの経験をもとにアドバイスをおこない、それが出来るようにフォローしていくのですが、携わる社員の経験値、捉え方、普段の仕事の仕方、さらには社風なども影響し、各社各様の反応を示すことが多いです。

「自分事」として捉えられるか?

そのような中でポイントとして考えられるの、「自分事」として捉えられるかどうかだと感じています。「自分事」として捉えられれば、次にどのようなアクションをしていけばいいか自ら考えるようになりやすいです。

しかし「自分事」として捉えられない場合は、「社長が言ったから」「こうするように言われたから」といったとか「誰かがやってくれるだろう」「自分の業務とは関係ないし」など他責のような状態に陥ってしまいます。コンサルティングとしてアドバイス等を続けている状態ではこの「自分事」という感覚が少し弱く、こちからが答えを教えてくれるといった受け身の姿勢に感じることがありました。これはコンサルティングだけではなく、日々の業務においても同じことが起こっているはずです。

しかしある程度仕組みづくりが出来上がってくると既に答えは分かっているということになります。答えは分かっているのに、自ら考え行動しようとしない、こんな状態になっているということです。

「教える」から「自分で考える」へ

コンサルティングの手法としては強引にやらせるという方法もありますが、今の時代は昔のような指示・命令系ではなかなか人はついていかないのではないでしょうか? おそらく、その場は無理やり言う事を聞くでしょうが、その束縛から離れると安易な方向へ行きやすいです。よって、コンサルティングを続けざるを得ないそんな状況に陥る危険性もあるのです。

そこで最近取り入れているのが「コーチング」です。

コーチングでは、アドバイスをするのではなく各メンバーが自己の強みを最大限に引き出し、目標達成に向けた主体的な行動ができるようにサポートするという役割になります。要するに、自分で考え答えを出し行動することについてサポートしていくということです。

業務改善、現場改善、営業活動、集客、お客様対応など、全てにおいて目標を達成するということに対し、人は自分で考え答えを出すとそれについて自責の念が芽生えて、行動に移すようになりやすいです。そこをサポートするのが「コーチング」の役割です。このようにすることで、組織全体が自立し、持続的な成長を遂げることが可能となりやすいです。

コーチングとコンサルティングの違い

一般的にコンサルティングとは、外部の専門家が問題の原因を特定し、具体的な解決策を提供するプロセスのことを言います。「仕組みづくり」というテーマでいうと業務フローを作成して、それがきちんと実行できるように各社の仕事や役割、人材、そして問題点などに応じて完成度を高めていくということになります。

建築現場の仕組みづくりの場合は、そもそも現場でどんなことをおこなう必要があるのか、整理整頓や安全対策、お客様や近隣への配慮などを認識しそのような現場が継続できるような仕組みをつくっていくこのようなことになっています。これらは、こちらのノウハウや経験にもとづいて教えていくような状態を指しています。

一方コーチングとは、個々のメンバーが自身で解決策を見つけ、主体的に行動するための支援を行います。コーチングの場合は、アドバイスを直接与えるのではなく、質問や対話を通じて個人やチームの潜在力を引き出し、自分の考えを整理し、目標に向かって主体的に行動できるように、持続的な変革をサポートしていきます。この前提は、「答えは自分の中にある」という考え方が存在し、自ら考えて行動を起こす力を引き出すことに重きを置いています。

コーチングには、個人に対しておこなう方法とチームに対しておこなう方法がありますが、ここで言っているコーチングは、チームや組織に対するものです。チームや組織といっても個々の集まりですので、場合によっては、個人に対するコーチングが必要な場合もあります。

コーチングの導入によって得られる効果

コーチングを導入することで、組織内にはどのような変化が生まれるのでしょうか。以下のような効果が期待できます。

1. 自ら考える力の向上

コーチングでは、社員やチームに対して「どうすればいいのか?」と問いかけ、彼らが自分で解決策を考え出す機会を提供します。このプロセスにより、社員は指示待ちではなく、自ら考える力を養うことができます。考える習慣がつくと、予測される課題にも対応できるようになり、成長を続ける組織へと発展していきます。

2. 自己責任感の向上

自ら考えた行動には責任を持ちやすいという特性があります。コーチングの過程で「自分が決めたこと」という意識が強まるため、社員は結果に対しても自己責任の意識を持ちやすくなります。この自己責任感が、長期的には業務の質を向上させ、組織全体の成果へとつながるのです。

3. チーム全体のコミュニケーションの向上

コーチングでは、社員同士や管理職との対話が重要な要素となります。対話を重ねることで、チーム内のコミュニケーションが活発になり、お互いの意見や考え方を理解しやすくなります。これにより、個々のメンバーが孤立することなく、チーム一丸となって目標に向かうための連携が強化されます。

コーチングが機能する条件とは?

「コーチングではアドバイスしない」とお伝えしました。アドバイスがないと、どうしたらいいか分からないのではないか? そんな疑問を持たれた方もいるのではないでしょうか? 実は、何でもかんでも「コーチング」が機能するかというとそうではありません。コーチングが機能しないケースもあります。

業務の経験が浅いとコーチングが機能しない

コーチングでは具体的な目的があり、それに向かうための目標設定が必要です。目標を定めるという事は、やるべきことが分かっている状態が必要です。何をしたらいいか分からなければ、その行動をサポートすることができません。

つまり、業界未経験や新卒のような新人さんの場合はまずは仕事を覚えるというステップから始めますので、「教える」というところから始めなければならないということです。逆に、既に自立している個人やチームには必要ありません。

自発的に取り組んでもらいたい社員やチームに効果的

ある程度仕事が分かっていて、目標設定などが可能な場合は、コーチングが適してきます。コンサルティングを続けていくと「もうそのことは分かっている」といった反応を示してきます。こうなると、言われることに嫌気がさしてくるこのような状態に陥ることがあるのです。こうなってくると、ある意味「拒否反応」のような状態になり、物事を進めるというよりもいい訳が多くなります。

・時間が無い
・分かっているけど人手が足りない
・あれもこれもできない

こんな事になっていませんか?

このような状態とは、やることは分かっている、答えは自分の中にあるという状態です。ここに適しているのがコーチングという訳です。



コーチングでは、具体的なアドバイスは基本的にはおこないません。対話をしながら自分の思いや考え方を自覚していただきます。頭の中に答えがあるのですが、漫然とした状態で言語化できずにいるので、ここを整理し矛盾点を発見したり、無意識に考えていたことを引き出すこのような気づきをあたえて目標達成に向かっていく、この部分をサポートしていくというスタンスです。本当に分からないことについては、部分的にアドバイスすることもあり得ますが、あくまでも例外と考えてください。

コーチングと指示・命令型管理の違い

昔は「指示・命令型」の管理が当たり前でした。「自分の言う通りにやれ」「結果が出ればいい」というようなトップダウンの指示が多く見られました。しかし、現代では、働き方が多様化し、従業員の自律性や多様性を尊重することが求められています。コーチングは、社員が自ら考えて行動することを促し、責任感やモチベーションを向上させる効果があるため、指示・命令型の管理よりも持続的な成長が期待できる手法です。

これは「優しく接する」という意味ではなく、自分で考え行動することによって、主体性を育むアプローチです。こうしたプロセスを通じて、組織内には「やらされている」という意識から「自ら進んでいる」という意識への変革が生まれ、組織全体が高いモチベーションと責任感で一丸となって取り組む姿勢が育まれます。

コーチングが作り出す自立的な組織文化

コーチングは、ただ業務のやり方を指導するのではなく、社員が自分の仕事に対して主体的な意識を持ち、自己の力で目標を達成する力を養うことに重点を置いています。このアプローチにより、組織は自立した成長を遂げることができ、個々の社員も自分の成長を実感しやすくなります。

組織の目標に向かって一丸となりながらも、各自が自分の持ち場で最高のパフォーマンスを発揮できるような環境を整えるために、コーチングの導入は非常に有効です。企業の成長と社員の成長が連動する仕組みを作り出すために、コーチングは大きな役割を果たすと言えるでしょう。



コーチングの対応については、以下のページをご覧ください。

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