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業務の効率化と品質向上:業務フローの必要性と作り方

「業務フロー」とは、各業務プロセスを一連の流れとして整理し、視覚的に表現したものを指します。業務フローの必要性、業務に与える影響、そして簡単なつくり方について説明していきます。また、工務店向けの「業務フロー作成事例」も紹介しています。

業務フローの必要性

会社には必ず業務に流れがあります。ひとりで全てを完結している状態は除き、多くの人が関連しながら進めます。これは社員だけではなく、社外とのやり取りが発生する場合もありますので、まずは会社としての業務の流れをしっかりと構築しておく、そのような作業が必要不可欠になります。この業務フローの必要性などについてまとめてみました。

①業務の標準化と効率化
業務フローを整備することで、各プロセスが標準化され、誰が担当しても同じ品質の業務を行えるようになります。これにより、業務の効率化が図られ、時間とコストの削減につながります。

②ミスの削減
業務フローに基づいて作業を行うことで、抜け漏れやミスが減少します。各プロセスが明確に定義されているため、チェックポイントを設定しやすくなり、業務の品質が向上します。

③新入社員の教育
明確な業務フローがあると、新入社員への教育がスムーズになります。業務の流れが一目で分かるため、研修の効率が上がり、早期に戦力化できます。

④トラブル対応の迅速化
業務フローが整備されていると、トラブル発生時にどのプロセスで問題が生じたのかを迅速に特定できます。これにより、問題解決が早まり、業務の停滞を防ぐとともに、次回以降同じことが起きないように改善もしやすくなります。

業務に与える影響

業務フローを導入することで、業務全体に以下のような影響が生じます。

①コミュニケーションの円滑化
各プロセスが明確化されることで、部署間の連携が円滑になります。工務店の業務であれば、特に営業、設計、工事監督の各部門がスムーズに情報共有できるため、プロジェクト全体の進行がスムーズになります。

②顧客満足度の向上
業務フローに基づいて効率的に業務を進めることで、プロジェクトの納期や品質を守りやすくなります。結果として、顧客満足度の向上に繋がります。

③プロジェクト管理の改善
業務フローにより、各プロセスの進捗状況が把握しやすくなります。これにより、プロジェクト管理が改善され、スケジュール遅延や予算超過といったリスクを低減できます。

④業務の透明性の向上
業務フローを可視化することで、どのようなプロセスを経てプロジェクトが進んでいるのかが明確になります。これにより、関係者全員が共通の認識を持つことができ、業務の透明性が向上します。

業務フローの簡単なつくり方

業務フローを作成するには、以下の手順に従います。

①現状分析
現在の業務プロセスを詳細に洗い出します。各部門の業務内容、担当者、使用するツールや資料、プロセスの流れを把握することが重要です。

②プロセスの整理と可視化
洗い出した業務プロセスを整理し、フローチャートや図にします。工務店の業務であれば、営業、設計、工事監督の各フェーズに分けて、プロセスを順番に並べます。例えば、営業フェーズでは「顧客接触→ヒアリング→見積もり作成→契約」という流れが考えられます。

③改善点の抽出と修正
現状の業務フローをもとに、改善すべき点を抽出します。重複している作業、無駄な工程、効率化できるポイントなどを見つけ出し、プロセスを修正します。

④標準化とマニュアル化
改善後の業務フローを標準化し、誰でも同じように業務を行えるようにマニュアル化します。マニュアルには具体的な手順、チェックポイント、使用するツールや資料の例を記載します。

⑤関係者への共有と教育
完成した業務フローとマニュアルを関係者全員に共有し、教育を行います。定期的な研修やミーティングを通じて、業務フローの定着を図ります。

⑥定期的な見直しと改善
業務フローは一度作成したら終わりではなく、定期的な見直しと改善が必要です。業務環境や技術の変化に応じて、柔軟に対応し、常に最適な業務フローを維持します。

事例紹介:工務店の業務フロー例

工務店は家づくりをおこなうので、社内や社外も含めて多くの方が携わります。しかし業務の流れがやや不明確なこともあり、「言った言わない」「責任の所在が不明確」「お客様や業者とのトラブル」など多くの悩みを抱えるケースが多いです。

これらを解決するために、まずは業務フローという会社の根幹になるところを整備することにします。

今回の工務店の場合は、主に①集客、②商談、③設計、④工事管理、⑤アフター、のような業務の流れになっています。特にお客様とのやり取りが多く発生しますので、その接点をきちんと決めて、そこで不安感等を与えないことが重要になってきます。

そして各職種の連携もこのフローの中に落とし込みます。連携については「引継ぎについて」という記事がありますので、そちらもご覧ください。

【引継ぎ改善で、業務効率化と社内コミュニケーションを向上させる方法】

業務フロー作成のステップ

①お客様の流れと会社の業務のを流れをフローにする
工務店の業務は「家づくり」です。お客様は、契約後にも打ち合わせや現場での立ち会い確認など、お客様自身がおこなうことが多々あります。
業務フローでは、お客様が資料請求をしたところからお引渡し、アフターサービスに至るまでにおこなうことを順番に並べていき、それに対する会社の業務を書き出していきます。この時会社の業務は多々ありますが、まずはそれらを皆で全て書き出してフローに落とし込んでいきます。


②会社の業務を担当(職種別)に分けていく
会社の業務はひとりでおこなうものではありません。今回は、営業、設計、工事のような職種がありますので、①で出した業務内容を、これらの担当に分けていきました。これをおこなうことで、誰がどんなことをおこなっているのかを意外と知らなかったということを発見できました。
会社の規模によっては、設計がいないとか、インテリアコーディネーターや積算等の職種があるなど様々ですので、自社の状況にあった分け方をしてください。


③使用する帳票やツールなどを入れる
各種業務に必要な帳票やツールが色々ありましたので、それらも業務フローに入れていきます。
明確になっていなかったことも、この機会に作成していきます。例えば資料請求があった場合、何を送るのかを明確にリスト化しておけば、すぐに送れるようになります。
品質管理サービスなどのツールもありましたが、使いこなしているかというと「?」。そのため、どの時点で何をするのかを明確にしたうえで、該当する業務のところに使用するサービスを入れて使い方を明確にしていきました。

必要な帳票やツールを作成する

業務フローを作成していくと、普段の業務で必要と思われるものが出てきます。例えばお客様との打ち合わせにおいて、確認する事項をチェックリストにまとめておくと、漏れがなくなります。このようなチェックリストがなければ作成し、業務フローにもそのチェックリスト名を記入しておくイメージです。

仕事はミス・ロス・ムダを無くして、確実に遂行していく必要があります。これまでの経験上必要など思う事や、あったらいいなと感じるようなものがあれば、社員皆さんで協議して作成していくのもひとつの方法です。これらを業務フローに落とし込んで、視覚的に把握できるといいです。

業務フローを動かしてみる

業務フローが完成したら、実際にそのとおりに業務を流していきます。完成したといっても机上で作成してものであり、実際には不都合な部分やさらに足りない帳票、判断に迷うようなことも出てきます。それらを把握し、さらなる改善をおこなっていくことが必要になってきます。

業務フローを作成した成果

業務フローを作成していく段階で、担当が不明確な業務や何となく〇〇さんがおこなっていた業務など、あやふやな部分が出てきます。これらについて、本来誰がするべき仕事なのかを皆で話し合い決めていくことで、業務への納得感が出てきます。

また、他部門の仕事などが見えてくるので、助け合いのような発言も出てきます。実際に、工事部門の仕事が多岐にわたるのが何となく分かっていたようだったのですが、業務フロー作成において認識できるようになり、「それならこの業務は営業部でおこないます」といったことが発生しました。

助け合いが出てくると、社内のコミュニケーションも良くなります。このような良い波及効果も出てくる頃がありますので、社内で業務フローを作成することをお勧めします。


メルマガ「業務フロー仕組み化の教科書」に登録すると、この業務フロー作成の仕方を動画でも説明しています。工務店向けの内容となりますが、興味のある方はそちらに登録してみてください。

業務フローなくして仕事はできない?

業務フローの整備は、業務の標準化、効率化、ミスの削減、新入社員の教育、トラブル対応の迅速化など、多くの利点があります。これにより、業務全体の透明性が向上し、プロジェクト管理が改善され、結果として顧客満足度が向上します。

業務フローの作成は、現状分析から始まり、プロセスの整理と可視化、改善点の抽出と修正、標準化とマニュアル化、関係者への共有と教育、定期的な見直しと改善というステップを踏んで行います。具体的なフローの例として、営業、設計、工事監督の各フェーズにおける流れを示しましたが、これをベースに自社の実情に合わせた業務フローを作成し、実践していくことが重要です。


業務フローは、会社の規模や役割によって変わってきます。他社のフローをそのまま活用するには、少々無理が生じてきますので、自社の流れを自分たちでつくるのが一番効果的です。




業務フローの作成については、オンラインプログラム、Webコンサルティング、リアルでのコンサルティングなどでサポートしています。

オンラインプログラムとは、自社のペースで動画と資料で学びながら業務フローを、7日間で作成していくプログラムです。

Webコンサルティングとは、オンラインプログラムの要素に加え、Webでアドバイスをおこないながら進める内容です。双方向のやり取りが出てきますので、より実情に合わせた業務フローを作成することができます。

リアルコンサルティングとは、実際に会社へ訪問し、現状把握から始めます。工務店向けには、同時に現場改善をおこなうとより効果的です。

詳しくは下記ページをご覧ください。

【ライフミックス「学びの場」】